『中国でのビジネス』

前回に続けます。
前回は教育についてでした。

今回は、成長についてです。

いくら時間を費やしたり、お金をかけて教育をしたとしても、
成長してくれなければ意味がないわけです。

この成長ですが、他人が成長をさせてくれるものではなく、
自分自身でのみ成長する事が可能なのです。

結局、周りは、背中を押すしたり、きっかけを用意したり、
教育等を通じて様々な動機付けをしていくしかなく、
実際には、何もしてあげられないと言っても過言では。。。

では、どうすれば成長できるのでしょうか?
当然、成長する人自身が自ら変わる必要があるのですが、
上司や周りがうまく誘導していく事も可能です。

成長する人に共通で言える事は、
『小さな成功体験』をいくつも積み重ねた結果、
徐々に自信を付け、更に大きな成功体験につなげ、
その積み重ねでまた自信をつけ成長していく。
どんどん調子に乗ってプラススパイラルを上がっていくのです。

ですから、『小さな成功体験』というのが重要です。

この『小さな成功体験』の積み重ねを
外野から結構コントロールするのです。

本人の実績(小さな成功体験)と成り得る課題を与え、
うまく着地できるように見守り、誘導してあげるのです。

でも、一体どんな形の課題を与えれば良いのでしょう?

わたしが一番お勧めするのは、問題解決のテーマを与える事です。

まずは、既に解決の答えが用意されているテーマを与えます。
徐々にコツを覚え、うまく解決出来るようになっていくでしょう。
そして、少しずつ自身を持てるようになっていきます。

次にその解決ぶりが段々と板についてきて自信をつけたところで、
自らが問題にぶつかり、困ってもらうように仕向けます。
本人は、困ったと思いながらも、何とかしようともがき苦しみます。
そして、その問題を解決した時にさらに大きな自信をつかむのです。
ここで重要なのは、何とかしようともがき苦しむ責任感です。

ここまでは、大体みんなトントン拍子で成長性てくれます。
でも、こっから先がなかなか大変なんです。
また、この先は、なかなか周りから仕向ける事も難しい。

次は、自分から問題やテーマを見つけ解決をしていく事です。
これは、日々問題意識を持って過ごしていないと出来ません。
おかしいと思ったり、変だと思ったりそういった事に対し、
問題意識をもって、解決すべき課題を発見してもらうのです。

まぁ、多くの人は、何年経っても出来なかったりします。
でも、中には、既に小さな成功体験を積み重ねているので、
周りの意見や指導を聞き入れる心を持ってたりする人もいます。
そういう人は、教育を通じて問題意識を持つ事を指導すると、
殻を割って成長を始める人が出てきます。

そして、自分で課題を作り、それを解決できるようになると、
かなり意識も変わっている状況で、なかなかの人財になってます。

最後の仕上げは、自分で問題を作ってもらう事です。
実際、日々の観察だけでは問題は見つけきらないものです。
だからこそ、もしこうなったらどうなるのだろうか?と仮定し、
自分自身で問題を作り出して、その解決を行っていくのです。

こういった活動は、問題の予防という方向に繋がります。
実はこれが品質保証のそもそもの考え方なんですね。

耐久試験が品質保証であるというのは、
もしも、このような状態で使用したら問題は起こさないか?
そういった事を確認し、事前に問題の排除をするからです。

少し、話がそれてしまいましたが、成長とは小さな成功体験から、
小さな成功体験は、問題解決で培えって事なんだと思います。
そして、それをうまく仕向けてあげられるのは優秀な指導者です。

と言う事で、ずいぶんと色々な横道にそれた感じですが、
中国でのビジネスと題した連載を終了します。