『改善 Part.3』

昨日は、雨でした。
雨はイヤですね。

ウチに帰ると、鍋でした。
中合作のような鍋ですが、美味いです、ウチの鍋。

鳥を一匹使って、圧力釜で煮ます。
それで出来た出汁でもって鍋をします。
水炊きでもなく、寄せ鍋でもなく、出汁鍋です。

この出汁に塩を加えて食べるのが中国の鳥スープ。

調味料は、ポン酢。
お好みに応じ薬味等を入れて食べます。
お薦めは、七味や一味でも良いですが、
生唐辛子をミラーで磨り潰し、ニンニクと塩を加えた調味料。
勿論、自家製!これがかなり合うんですね。

という事で、昨日は晩酌も進み、腹一杯鍋を食べました。
雑炊までは辿り着けませんでした。


本日は、『改善 Part.3』です

昨日に引き続き、説明して行きたいと思います。

ここからは、一つ一つの改善テーマについて、
進むべき方向性を示していきます。

サイクル短縮
これについては、後工程にボトルネックがあったり、
設備キャパ自体に空きがあったりすると大きな効果は望めません。
それよりも、無理なサイクル短縮は、
品質が不安定になってしまう可能性などもあり、
『改悪』となってしまう可能性もあります。

よって、無理の無いサイクル短縮である事が必要最低限の条件です。
それよりもむしろ、同じサイクルで安定して生産を続ける事ができる
という管理面に対する改善を行う事が好ましい。

なぜ同じサイクルで生産できないのか?
同じサイクルで生産する為にはどうすれば良いか?
何がサイクル変動の要因なのか?
こういった面をしっかりと管理できる体制を築く事は、
実は、無駄取りであり、ムラ防止につながり、
非常に良い改善につながっていくでしょう。

ですから、状況をしっかりと把握し、
必要で効果のある対象を実施をしていく事が好ましいと言えます。

ランナー低減
非常に重要な改善と言えます。
なぜならば、変動費を直接下げるからです。

当然効果の大小もありますので、
費用対効果をしっかり見極める必要はありますが、
基本的には非常に取り組むべき価値の高い項目です。

だからと言って、安直にサイドゲート化してしまい、
後工程が増えてしまうような改悪は避けなければなりません。

ランナー低減とは直接の関係があるわけではありませんが、
わたくしがお勧めするのは、
回収可能材料を使用する製品の受注強化です。
回収可能な材料であれば、
特にランナー低減等の労力をかける必要が無いわけです。

省力化、人員削減
工程を削減したり、やり方を変えたり、
様々な無理、無駄、ムラを取っていきます。
改善提案などを徹底的に推進し、
どんどん作業を標準化、効率化していき改善を進めていきます。

この改善が実は一番お金がかかりませんので、
地道にコツコツ続けていくと後々の大きな効果へつながっていきます。
改善提案が重要だと言われるのはその為です。

報告連絡相談+改善提案
⇒標準作業効率化⇒大きな効果という流れです。

自動化、人員削減
これは投資額が発生してしまう事もあり、
結構導入に躊躇してしまう内容ですが、
実はこれが一番改善が見込め、
成功した時に面白い!
面白いから士気が上がる!!
そういう意味では、是非、力を入れて推進して欲しい内容です。

特に、技術系のメンバーはこういう事に没頭する方が
非常に幸せかも知れません。
ゲートカット工程の自動化や梱包作業の自動化、
また、作った機械を共有化させるための
ゲート配置の共通化なども考えていくと非常に奥深く
技術肌のメンバーにとってはのめりこんでしまう類の改善であり、
改善の効果はさることながら、
個人の成長も期待でき、
自動化のノウハウの蓄積によるコスト力強化は
営業力強化に直結していく事もこの改善の魅力であります。

また、自動化することにより、ムラが抑えられるので、
品質上の改善も見込める事となります。

品質向上、歩留り向上
この改善は、非常に重要です。会社を骨太にします。
骨太になった会社ほど顧客にとって魅力的な会社は無いのです。
簡単に言えば、会社を見てもらうだけで
受注が9割方決まってしまうのですね。

極端な話、営業は、どうにかして顧客を会社まで来てもらえるようにするか?
というところに注力するだけで良くなってしまいます。
ですから、実に重要な活動であります。

但し、やっていて大変。
コツコツ積み上げれば効果が出てくるのは間違いないですし、
見える化して効果を貼りだしたりすれば、やりがいも出てきますが、
とても地味な忍耐強く継続して来た活動がその下にはあるわけです。

しかしながら、品質意識、管理レベルの向上は、必ずありますし、
従業員への教育上非常に有効な活動であるので、
是が非でもトップダウン等を駆使しながら推進すべきものです。
と言うより、必ずトップダウンは必要です。
 トップダウンボトムアップ=素晴らしい改善の成功
という公式が存在します。

具体的には、品質部門と製造部門が中心となって進めます。
品質統計を取って、
改善対象を決め、
改善施策を練り上げ、
実行、そして確認。
要は、PDCAをまわすわけです。

毎週定期的に品質改善会議のような会議体をもち、
地道に一歩一歩進めていくわけです。
そして、同時進行にて、品質教育(講習会)などを開催し
品質意識を少しずつ高めていくわけです。

この品質教育のパワーは半端ではありません。
意識が上がると様々な面で効果を発揮します。
実際、メンバーの精鋭化につながりますし、離職率は激減します。
給与待遇は変わっていないにもかかわらずです。

そういった効果が見込める品質改善はやった方が良いどころではなく、
最優先で実施すべき活動ですね。

少し長くなりましたので、明日につなげます。
明日は、検査の自動化の改善からの説明です。