『士気の上げ方 vol.2』

昨日は、外注成形工場候補を視察してきました。
今回はなかなか良いトコでした。
設備は最新、工場もきれい、価格は???と言う感じです。
まぁ、これだけの設備をしていれば、安くは無いでしょう。

この工場振り回したい(経営したい)って思える感じの良い工場でした。
ウチの課長連中がいたらほぼ工場の中身は任せて安心レベルだし、
そういう人財(材)なら何とか育てられると思うので。

で、そこのオーナーメチャメチャ金持ち。
最初は小さな成形屋さんで起業、成形機4台ぐらい。
Wolmartのオモチャの仕事を受けて一儲け。
1元で出した見積を、相手がこれは2元だ!と言い張って買ったとか。
わけ分からなかったけど、笑いが止まらないほど儲かったようです。
だって、一回機械に型を乗せたら、3ヶ月打ちっぱなしのような状況で、
型が開くとお金が1元、また1元と落ちてくる感覚だったようです。

その後、不動産に手を出し、その土地に工場を建て、
その工場をレンタルして安定収入を得ているような形で、
もう働かなくてもお金に困らないのでは無いか?という状況です。
でも、じい様のような暮らしはイヤだし、まだまだ若いから、
事業を成功させたいって事で成形屋さんをやっているようです。

それにしても、このオーナー話が上手。
ゲラゲラ笑わせてもらいましたよ。
貪欲さ等を含め、その姿勢に正直、少し尊敬してしまいました。


さて、本日は、『士気の上げ方 vol.2』です。

昨日に引き続きですが、今日は士気の上げ方はどうすれば良いか?
これについて考えてみたいと思います。

昨日は、今現在、厳しい状況下において、
大変な経営となっている会社が多いのでは?
そんな会社の士気は下げ下げ傾向で、
マイナススパイラルまっしぐらなのでは?
そんなお話でした。
今日からが本題です。

士気を上げる為に重要な事は何かを考えました。
 トップの想い、
 金銭的報酬、
 精神的報酬、
 動機付け、
 仕事の意義の理解、
 小さな成功体験の積み重ね、
 共通したベクトルの方向、
 会社の好業績、
 魅力あるゴールの設定、
考え付いたものを挙げるとこんな感じです。
他にも沢山あると思います。

このすべての面若しくは一部でもうまく舵を切っていければ良いと思います。
とは言った物の、そんな簡単じゃないですよね。
トップだったら出来る事も、そうでなければ制約ありますし。
要は、きれいごと並べても、ちょっとやそっとじゃうまくは行かないと言う事。

じゃあどうすればいいのさ!って事になりますが、
昨日書いたような状況においてどう舵を切れば面白いか?
これについて考えて見ました。

まず、人員は十分に雇用する必要があります。
基本的に一線の作業者にかかる人件費コストは大きくないです。
200人規模で人員が20%増加しても、人件費アップ5%以下でしょう。
5%のコストアップで利益が5%以上上がるのであれば、問題無いはずです。
要は、使った分以上にバックがあれば良いわけですから。
現場を苦しめる足枷を取り去る事で、改善にも初めて労力が向けられるのです。
管理者が人員不足で悩んで計画をいじったり、残業費を計算したり、
調整したり、、、etc 無駄ですよね。
もっと建設的な事に時間を使う必要があるのです。

そして、機械メンテは早め早めで対応です。
備えあれば憂いなし。備品の準備も必要です。
機械故障などの問題で稼働率ロスが5%あるのであれば、
その内幾許かが稼動する事で利益と変わるわけです。
仮に3%だったとして、その額はすごい事ですよね。
よって、稼働率を下げてしまう要因を取り除く事も重要です。
但し、これはキャパが間に合わず、外にお願いするくらいの稼動の場合です。
そうでない場合は、工夫して節約していくべきですね。

さて、ここからがカギです。
実は現場には、管理者やトップが気付かないお宝が沢山。
なぜこんな作業しているの?
ちょっと変えれば効率上がるじゃん!
そういうお宝が相当眠っています。
そこにメスを入れましょう!

このお宝に気付く為には、現場に立つ事です。
利益を上げたかったら、無駄な会議を一切排除し、
トップや管理者が現場を歩き回りましょう!

連絡などの目的の会議は、
出来るだけまとめて、
事前準備をして、
根回しをして、
最短の時間で終わらせるか、電話等の手段で終わらせましょう!

トップや管理者が直接そういう所を見ると、現場は大きなプレッシャーです。
これが良いのです!良い緊張感が生まれてくるのです。
そしていつの間にか意識まで変わってしまい、勝手に改善を始めます。
改善提案制度等はそこまでいってから初めて本格化するものです。

次に行うのは、いくつかの小効率改善プロジェクトを推進同時推進です。
今、ウチの会社でも数万間単位の案件がいくつかありますが、
費用面が月次の数値に影響が出るので控えている内容があります。
しかしながら、基本的には年トータル上がってナンボです。
究極をいえば、永続できる企業となってナンボです。
手をつけるのが早ければ早いほど回収が早くなり、利益体質に近づきます。
10ある内3失敗ないしトントンでも良いのです。7成功すれば!!

そして、何よりも、そういうプロジェクトを現場に推進させると、
別の面で素晴らしい効果を生んでくれます。
それは何かと言うと、改善プロジェクトの成功が、個人の自信となるのです。
推進者に小さな成功体験がいくつも出来るので、そうなるのです。
そうすると、更にパワー倍増!ガンガン攻めまくって改善が始まります。
改善するのが楽しくて仕方なくなるので、自然とムードが良くなり、
当然効率が上がるので利益体質が向上し利益が徐々に増えるのです。
1年上がってみたら、、、投資の出費の分がほとんど回収出来てる事も。
こんなおいしい事は無いわけですね。

こういうムードが良い時に、間接人員圧縮の施策を導入したり、
その為の改善を企画したり、そうする事で徐々に体質改善につながります。
要は、雁字搦めにするのではなく、一旦緩めてマンパワーを確保し、
そこから可及的速やかに締め付けを行っていくというメリハリが大事です。

こういう戦略はある種攻めの戦略なのでは無いか?そう思います。
経営数値等をみて経費にメスを入れてどうなるか試算させて、
それを目標として展開していく事よりもよっぽど健康的な感じがします。
攻めの戦略の結果どうなるかを試算させ、
それを目標として行く方がよっぽど士気が上がります。

勿論、無駄取は重要です。
でもそれは机上の計算ではなく現場で見て、聞いて、感じて、考える物。
踊る大捜査線では無いですが、『事件は現場で起きている』のです!

さあ、如何だったでしょうか?
士気を上げるのなら、こんなやり方も全然有りではないかと。
勿論、教育や心の報酬そういったものも絡めて行けば更に良いと思います。
という事で、『士気の上げ方』について考えてみました。


編集後記
↑編集中にパソコンが飛びました。
結構沢山書いていたので、悲しかったです(涙)
という事で、ほとんどの部分再度書き直ししました。。。
書き直してみると、、、少し内容が変わっている感じ(笑)
う〜ん、さっき書いてた内容をもう一度読み返したいかも。
幻の『士気の上げ方 vol.2』ですね。