能力について


以前、放談会に参加した際、
『部下の能力を上げていく為にはどうすれば良い?』
と質問した事を思い出しました。

答えは、
『自分の能力を上げることだ』
と言う事でした。

なるほどと思ったのと同時に、
自分に能力が無いのに、人の事言うなと言われたような、、、
少し、自尊心が傷ついたのを覚えています。

一年も経ってよくよく考えてみると、、、
やはり上司の能力と言うのは重要かも知れません。

自身が今の能力を手に入れられた大きなきっかけは、
あのおっさんのおかげ。(ってどのおっさんだよ!)

でも、それまでの自分と大きく違う事は何も無く、
ちょっとした考え方の変化が生まれたに過ぎず、
考え方と言うより、物事の見方と言うか、
おっさんの口癖で言うところの、
『原理原則で物事を考える』
これをを折に触れ教えてもらい、
それを気にしながら仕事に当たってきたわけです。

何ヶ月かに一回、数日間訪中され、

その中で、
時には食事をしながら、
時には仕事の商談中に、
時には打合せの中で、
そのチョットした瞬間にその重要さを教えていただき、

触れ合う事の無い期間に、
埋もれて忘れそうになったり、
他の色に染められそうになっていたり、
そうした中からうまく助けて頂いてきたような気がしています。

それだけでなく、よりクリティカルな考え方に導いて頂いたり、
もっと深くまで考えられるようにさせてもらったり、
人生観と言うか、生き様を教えてもらったりしました。

こう考えると、能力のある上司に恵まれていないような。。。
実際、そうかも知れません。

では、自分の部下は、、、
大変申し訳ないが、こっちの方が多くを学ばさせてもらってます。

勿論、色々教えたり、講習資料作ったりしてますが、、、
って言うか、それやるだけでメチャクチャ学べます実際。

という事で、
『自分の能力を上げること=部下の能力を上げる事』
は、真実であると思います。


と、ここまで書いて、もう一つの言葉
『ダメな師匠から名人が育つ』
という松下幸之助さんの言葉もあります。

まぁ、これは、どんな状況に身をおいても、
考え方、気の持ち方を変えることによって、
しっかりと自分自身を成長させていきなさい。
そういう教えの部分もあるかと思いますが。

ただ、この言葉もまた真実なのではないかと思います。

一見、相反する内容なのですが、
どっちもスッと心に入って来て、理解できる気がします。

そういう風に考えると、ありがたい事に、
自身は同時期に両方の教えを頂けたのではなかろうか?
と思ってしまうわけです。

能力の高いおっさんと、
そうでもない上司(失礼な話ですが)とに
沢山育ててもらったのかも知れません。

どちらにも感謝ですね。
実はおっさんにしか感謝してませんが(笑)